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日本語再発見

16 6月

Hallo, Marinaです。いよいよ留学期間も残り2か月を切り、毎日があっという間に過ぎていくのを少し寂しく思う今日この頃です。
光陰矢のごとしとはまさにこのことですね。

さて、かなり前の記事でドイツでイタリア語を学んでいると書きましたが、今回は母国語である日本語について。
日本人なのに今更日本語なんて勉強する必要ないのでは? とお思いかもしれませんが、実はこれがなかなか大切なことだったりします。

例えば日本語の「お疲れさま」という言葉。これについて皆さんはどう説明しますか?
「ありがとう」だったり、「仕事大変だったね」であったり、時には「さようなら」や「こんにちは」というニュアンスで使ったり。実に様々な意味が含まれているわけです。
ではこれを、日本語以外で説明できますか? 日本語を勉強している人の疑問に答えられますか?
もちろん簡単にはいきません。言葉の意味だけでなく、形容詞の活用や助詞などの文法的な規則を外国語で説明するのは至難の業。
では、どうしたらこれが出来るようになるのか。そこで私が思いついたのが、日本語の授業をうけること、だったというわけです。もちろん、単に日本語をどう教えているのか、どう習っているのかということに興味があった、という理由もありますが。前置き終わり。

私の留学している街では、大学生だけではなく社会人向けの日本語の授業も開講されています。
ドイツでは生涯学習として外国語を学んでいる人がかなり多いと感じます。学べる外国語の種類も多く、ほとんどの人が4か国語ほど話したり少し理解したりできます。その中で日本語を学ぶことを選んでくれたことが素直に嬉しいです。

そんなたくさんの外国語に触れたことのあるドイツ人が口をそろえて言う日本語の印象があります。
それが「日本語は勉強すればするほど難しくなる言葉」
大抵のヨーロッパ言語は文法事項などを初心者クラスで覚えて、中級以降はそれを実践する力を養っていきます。従って最初の頃は覚えなければならないことが多くて大変ですが、だんだん覚える規則が減り、簡単に感じられるようになります。
しかし日本語はその逆。最初は簡単ですが、文法規則は例外だらけで挙げればきりがないですし、漢字の読み書きも覚えなければいけません。
そもそも文字からしてひらがな・カタカナ・漢字と3種類もありますし、書き方も縦書きと横書きがある。半角スペースを入れないので単語の切れ目が分かりにくい。数え方も何種類もあり、対象によって異なる。人称なんて何パターンあるんだ、と、私が日本人じゃなければ絶対勉強しようと思わない言語。聞くところによると、日本語はアラビア語や中国語と並んで、世界で最も難解な言語のグループに振り分けられているとか。

では、授業内容を少しご紹介。クラスや教科書は一応ヨーロッパ基準に合わせてA1やA2という風に分けられています。言語レベルについてはKarinの記事参照。
初心者クラス(A1)ではまず簡単な挨拶を覚えるところから始まり、続いてひらがな、カタカナを勉強します。使っている教科書によりますが、自己紹介や好きな食べ物、家族の紹介、ファーストフード店での注文の仕方など、内容は中学英語の教科書に近いと思います。
一番特徴的だと感じたのは、ひらがなやカタカナにローマ字でふりがながふられていること。これのおかげで、初心者でも比較的スムーズに発音することが出来ます。
しかし発展クラス(A2)では、そのローマ字表記がなくなります。漢字の割合も増え、それだけで難易度がぐっと上がります。リスニングも複雑になり、スピードも上がり、日本人ながら少しえげつないと感じてしまいます。内容はA1クラスでやったものをさらに詳しくした、といった印象。季節や天気について説明したり、外国語の勉強経験や趣味について詳しく話したりと、A1より、やはり複雑になっています。
面白いと思ったのが、レベルに応じた内容や出てくるテーマの順番がイタリア語の授業とほぼ同じということ。ヨーロッパ基準に合わせている教科書なので当たり前と言えば当たり前ですが、何だか新鮮です。
詳しい教科書の内容については、こちらのサイトをご覧ください: MARUGOTO Plus

あとこれは授業とは関係ありませんが面白いサイトを見つけたのでご紹介。
日本語のいわゆる役割語について書かれています。アニメやマンガが好きな人におすすめです。
アニメ・マンガの日本語

日本語の先生のご厚意で毎回授業にお邪魔させてもらっているのですが、日本人である私の方が勉強になります。こんな規則があったのか、と毎回発見があります(笑)
ドイツ語と日本語を比較できるいい機会ですし、生徒さんの質問にドイツ語でどう答えれば良いのか考えることも多いので、ドイツ語の勉強にもなります。
何より、日本に興味を持っている人と知り合えたことがとても嬉しいです。
残りの授業はあとわずかですが、こうした貴重な時間を大切にしていきたいと思います。

【今日のドイツ語】

waagerecht : 横書きの
senkrecht : 縦書きの

日本人にはお馴染の書き方。ドイツ語では上記のように説明します。
ちなみに直訳はwaagerechtが「水平の」、senkrechtが「垂直の」です。ドイツ人に日本語を説明するときに使ってみて下さい。


↓試験勉強をそろそろ始めなければいけませんね……。
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投稿者: : 16/06/2015 投稿先 日記 ~Marina~

 

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