Hallo, Marinaです。いよいよ夏学期が始まり、残りの留学期間が4か月を切ったことに焦りを感じる今日この頃です。
恐らく人生最長だった春休み。おかげで色んな場所に旅行に行けました。
今回はBerlin(ベルリン)旅行について書いていこうと思います。2015年3月9日から12日の、3泊4日の日程で行ってきました。
交通手段については前に書いたので省略。
初日の朝にバスに乗り、お昼頃に到着。
Berlinといえばドイツの首都ですが、日本人が抱くであろう首都のイメージとは全く違った都市でした。
Berlin Hauptbahnhof(ベルリン中央駅)の様子。新しくできた駅だけあって大きくて現代的でした。
駅中には商業施設や飲食店が入っており、旅行者の強い味方。……というか、駅の中にしかお店がないと言うのが正直なところ。
ここから連邦議事堂までは歩いて10分ほどですが、他の観光名所やお店までは更に15分ほど歩かなければなりません。
駅の周辺はまだまだ開発途中といった印象。中央駅がこんな感じなので国際空港が未だに完成しないのも納得
(ちなみにこの中央駅周辺、毎週月曜日の夜には反イスラムのデモが行われています。【2015年4月現在】
月曜は早めにホテルに戻っていることをおすすめします)
東京の人ごみとは違い、のんびり散策できるのがBerlinの魅力のひとつ。
Bundestag(連邦議会議事堂)の周りは広い公園になっており、芝生の上でくつろぐ人の姿が。この日は天気が良かったこともあり、春の日差しを存分に満喫できました。観光に疲れたらここで休憩してみるのも良いかもしれません。
近くにはガラス張りのKanzleramt(首相府)もあり、まさに連邦政府の中心部。しかしこの日はメルケルさんが不在だったためか(7年ぶりに日本訪問中)、警備員らしき人はあまり見当たりませんでした。屋上のドーム見学は予約が必要なので、今回は行っていません。
翌日はBerlinから少し足をのばしてPotsdam(ポツダム)へ。
中央駅からSバーンで1時間ほど。切符はABCゾーン有効のものを購入しましょう。
お目当てはもちろんSchloss Sanssouci(サンスーシ宮殿)。前日の晴天はどこへやら、今にも雨が降り出しそうな肌寒い一日でした。(帰りはやっぱり雨に降られた)
ポツダム中央駅から宮殿へは徒歩で行くと結構遠かったです。まあ、道を間違えて大回りをしてしまった、というのもありますが……。
訪れたのが3月というのもあり、観光客の姿はまばら。有名なブドウの棚田も上の写真に見られるように撤去されていました。ここは夏に行った方が良さそうです。それでもやはり建物自体は魅力的。細かい装飾や鮮やかな黄色の壁など、外観だけでも楽しめました。
宮殿のあるサンスーシ庭園は敷地が広大で、一周するとかなり運動になります。
本当はポツダム会議の舞台となったSchloss Cecilienhof(ツェツィーリエンホーフ宮殿)も行きたかったのですが、サンスーシからは距離があるので行けませんでした。バスを使えばはしごできますが、そこはまあ、学生の貧乏旅行なので察してください。
3日目はいよいよBrandenburger Tor(ブランデンブルク門)周辺を散策。ここから伸びるメインストリート、Unter den Lindenは日本人にはお馴染ですね。森鴎外の舞姫に登場するあれです。ウンテルデンリンデン← ちなみに通りの名前を直訳すると「菩提樹の下」です。その名の通り、両側には菩提樹が植えられています。
私が今回どうしても訪れたかったのがここ。
DDR博物館。DDRとはDeutsche Demokratische Republik(ドイツ民主共和国)の略称です。つまり旧東ドイツ。
東西ドイツが統一されてからあらゆるものが西側文化に取って代わられたという話は、ドイツ好きなら一度は聞いたことがあるはず。日本でも有名な「グッバイ、レーニン!」という映画にも描かれています。しかし統一後しばらくして、東側の文化を懐かしく思う、ノスタルジーならぬオスタルジー(Ostalgie)に浸る人が多く見られるようになります。日本で言う、「古き良き時代」というやつに思いを馳せるのと似ていますね。
DDRの文化はそのうち旧西側の人の興味の対象となり、今では博物館まで作られています。それがこのDDR博物館。
個人的にDDRのちょっとシュールなデザインが好きなので、どうしても行ってみたかったのです。最近日本でも知名度が上がってきたAmpelmann(アンペルマン)も、もともとはDDRで使われていた信号機だったり。
館内はそれほど広くはありませんが、内容はかなり充実しています。
実物大トラバント(乗って運転シミュレーションができる)や、シュタージの盗聴室、一般的なDDRの家庭のキッチンやリビング、取調室や捕虜の部屋の再現といった大きな展示品から、実際に使われていた文房具や人形、書類といった細かなものまで、DDR文化が網羅されていました。
展示方法も自分で引き出しを開けたりタッチパネルを操作したり音声を聴いたりと、能動的に楽しめるようになっていました。展示品にどんどん手を触れて良いというのが嬉しい。もちろん手を触れてはいけないものもありますが。
Berlinには美術館や博物館がたくさんありますが、短時間で少し変わった博物館に行ってみたい人におすすめです。じっくり見ても2時間ほど。
博物館を満喫した後はここから10分ほど歩いた場所にあるDussmann(ドゥスマン)という大型書店で本を買い込み(苦笑)、チェックポイントチャーリーへ。
かつて東西の境目だったこの場所も、今では自由に行き来できるようになりました。近くにマックがあるのが何とも言えない。
この場所の壁はほとんどが撤去され、道路になっています。
壁の跡、お分かりでしょうか?
この近くには壁博物館もありますが、本屋に長居しすぎて時間が取れなかったので、広場の展示だけ見てきました。
かつての壁の一部。
断面からもその分厚さと頑丈さが分かると思います。
この壁に苦しめられてきた人がたくさんいたという事実を痛感させられる場所でした。今こうして歴史の一部として、そして観光名所の一つとして壁に触れられることに複雑な思いを抱かざるを得ませんでした。笑顔で壁と記念撮影をする観光客を不謹慎だと受け取るか、平和な時代の象徴として受け取るか。それは自分次第でしょう。私個人としては、壁を実際に目にすることで過去の事実を知り、考えるきっかけにしてほしいと思っています。
ブランデンブルク門まで戻った時点で少し時間があったので、もう一か所。
ユダヤ人犠牲者記念碑。地下には展示室があります。2711本のコンクリートブロックが並んだ光景は、言葉には表せないような、静けさのようなものがあります。まるで時間が止まってしまったような、そんな感じ。
記念碑の上に座っている学生らしき人の姿が多かったのが気になりましたが……。
門からあまり離れていないので、実際に目にして頂けたらと思います。
さて、旅行もついに最終日。バス停を目指しながら最後の観光を。
Kaiser-Wilhelm-Gedächtnis-Kirche(カイザー・ヴィルヘルム記念教会)を見学。
写真左側の教会っぽい塔は展示室となっており、鮮やかなモザイク画の施された天井などを見ることができます。第2次世界大戦時に破壊されてしまったため、なんとか残った塔の部分がこうして保存されています。そのため、礼拝堂は右側の無機質な建物の方。しかし中に入ると外観からは想像できないような美しい礼拝堂が広がっています。今まで訪れたどの教会とも違う、現代的な、まるで異空間に迷い込んでしまったかのような独特な雰囲気は、ぜひ体感してほしいです。
そして教会の目の前の通り、Kantstraßeをまっすぐ行くと、個人的最終目的地であるこのお店に到着します。
J-STOREという名前のこのお店。はい、いわゆるオタクショップです。自他ともに認めるアニメオタクである私は、ここは行かずにはいられなかった。
開店時間直後に入ったのですが、店内には既に何人かお客さんが。店員さんはおそらく中国人。
こじんまりとした店内には、アニメのDVDや漫画だけではなく、コスプレやキャラクターグッズ、更にはプリクラ台(わりと新しい機種)もあり、日本のサブカルチャーがぎゅっと詰まっていました。ちょっと懐かしい気持ちになります。
ちなみに隣は盆栽屋さんだったので、この辺りは日本関係のお店が多いのかな。
長々と書いてしまいましたが、Berlinは見所が本当に多いです。今回は3泊4日という余裕を持ったスケジュールだったにも拘わらず、行けなかった場所がたくさんありました。夏に時間が取れればもう一回くらいは行っておきたい。観光客にとってのメインストリートはUnter den Lindenですが、この辺りは物価も高め。むしろ動物園周辺の方が雑多な感じで賑わっていました。どことなく高田馬場っぽい。ただし人は少ない。
この記事がBerlin旅行のヒントになれば幸いです。
おまけ:Berlin名物といえば
Currywurst(カリーヴルスト:カレーソーセージ)とDöner(デーナー:ケバブ)は食べるべき。
Imbiss(インビス:ドイツでいうファーストフード)は注文も手軽で値段もお手頃なので、特に学生におすすめです。
AmpelmannとFernsehturm(テレビ塔)、大聖堂のあるこんな風景はまさにBerlinならでは。
【今日のドイツ語】
Hbf : 中央駅
Hauptbahnhof(ハウプトバーンホーフ:中央駅)の略です。読み方はHauptbahnhof。券売機や駅の看板ではほとんどHbfという表記が使われています。だって長いんだもん。それにしてもHbhじゃないのがドイツらしい。
↓ドイツで桜を見つける度にテンションが上がります。